キューブリックとオフュルスと
キューブリックとオフュルスと ~1、発見された脚本について~
フェイスブックのシネフィルや映画ナタリーでキューブリックの研究家であるバンカー大教授であるスタンリー・キューブリック監督の幻の脚本がキューブリックの研究家であるネイサン・エイブラムス教授によって発見された話題が取り上げられていました。
記事によりますと脚本はエイブラムス教授がキュブリックに関する本を執筆する過程で発見したそうです
執筆されたのは1956年で翌年に発表した『突撃』(1957)でも共同で脚本を執筆したカルダー・ウィリンガムとともに脚色しているそうです
執筆された経緯としては『現金に体を張れ』に興味を持った当時MGMのプロデューサーだったドア・シャーリーがキューブリックと共同制作者のジェームズ・B・ハリスをMGMに招き、『突撃』の映画化が難航するなか、MGMが映画化権を所有していた作品の中からこの作品を選んで映画化を進めていたそうです
脚本は100ページ分は書かれていてMGMが認可したスタンプも押してあったそうですがMGMに内紛が起こりドア・シャーリーがMGMを去り後ろ盾を失って最終的には製作は見送られそのままお蔵入りとなったようです
キューブリックは寡作で生涯にアマチャ時代の作品も含めて記録(ウィキペディアを参考にしています)にあるだけで監督作が16本と少なく特に1970年度以降は次の作品を発表するまでの間隔が長くなっています。
おそらくスピルバーグがキューブリックの死後に映画化した『A.I.』(2001)のようにいろいろな理由から企画したり構想したりしたけれど最終的に映画化されなかった作品はかなりの数があったのではないかと思います。
私はこの脚本のこと自体全く知りませんでしたがこの脚本が書かれていたことはかなり知られていたようです。
企画が流れにお蔵入りになりキューブリックも映画化する興味を失いそのうち脚本がどこにあるかわからなくなっていたのが今回、研究家により所在が確認・発見されたようです。
なおキューブリックの元アシスタントだったアンドリュー・バーキン(ジェーン・バーキンのお兄さん)が1988年に同じ原作を映画化(「ウィーンに燃えて」)しています。バーキンが監督・脚本を担当しています。未見で映画のことも今回知りました。フェイ・ダナウェイが主演しています
今回、発見された脚本は使われていないと思いますがキューブリックが映画化しようとしたことは知っていたでしょうし影響は受けているのではないかと思います
原作はオーストラリアの作家シュテファン・ツヴァイクの小説『バーニング・シークレット(燃える秘密)』になります。
ツヴァイクの作品は読んだことはなくて私が知っているのはウィーンを中心に活躍した作家でマックス・オフュルス監督がアメリカで撮った『忘れじの面影』の原作者であるということだけです。
キューブリックの遺作となった『アイズ ワイド シャット』の原作者アナトゥール・シュニッツラー(原作は「夢小説」)もツヴァイクより少し前の世代にはなりますがウィーンを中心に活躍した作家でありオフェルスも『恋愛三昧』、『輪舞』と映画化しています
キューブリックとオフュルスという個性的な二人の映画監督がウィーンで活躍した二人の作家の作品をともに映画化しているのは偶然かとは思いますが面白いと思います。
これまで二人のことを比較したり一緒に考えたことはありませんでしたが二人とも移動撮影が多いという共通点もあります
偶然にしてもとても興味深くてまた途中で挫折するかもしれませんが(今までのもあきらめてはいませんが)この「幻の脚本」に関係する事柄を少しずつ調べて書いていこうと思っています。
※シネフィル、映画ナタリー、http:/kubrick.blog.jp/などを参考にさせていただきました
フェイスブックのシネフィルや映画ナタリーでキューブリックの研究家であるバンカー大教授であるスタンリー・キューブリック監督の幻の脚本がキューブリックの研究家であるネイサン・エイブラムス教授によって発見された話題が取り上げられていました。
記事によりますと脚本はエイブラムス教授がキュブリックに関する本を執筆する過程で発見したそうです
執筆されたのは1956年で翌年に発表した『突撃』(1957)でも共同で脚本を執筆したカルダー・ウィリンガムとともに脚色しているそうです
執筆された経緯としては『現金に体を張れ』に興味を持った当時MGMのプロデューサーだったドア・シャーリーがキューブリックと共同制作者のジェームズ・B・ハリスをMGMに招き、『突撃』の映画化が難航するなか、MGMが映画化権を所有していた作品の中からこの作品を選んで映画化を進めていたそうです
脚本は100ページ分は書かれていてMGMが認可したスタンプも押してあったそうですがMGMに内紛が起こりドア・シャーリーがMGMを去り後ろ盾を失って最終的には製作は見送られそのままお蔵入りとなったようです
キューブリックは寡作で生涯にアマチャ時代の作品も含めて記録(ウィキペディアを参考にしています)にあるだけで監督作が16本と少なく特に1970年度以降は次の作品を発表するまでの間隔が長くなっています。
おそらくスピルバーグがキューブリックの死後に映画化した『A.I.』(2001)のようにいろいろな理由から企画したり構想したりしたけれど最終的に映画化されなかった作品はかなりの数があったのではないかと思います。
私はこの脚本のこと自体全く知りませんでしたがこの脚本が書かれていたことはかなり知られていたようです。
企画が流れにお蔵入りになりキューブリックも映画化する興味を失いそのうち脚本がどこにあるかわからなくなっていたのが今回、研究家により所在が確認・発見されたようです。
なおキューブリックの元アシスタントだったアンドリュー・バーキン(ジェーン・バーキンのお兄さん)が1988年に同じ原作を映画化(「ウィーンに燃えて」)しています。バーキンが監督・脚本を担当しています。未見で映画のことも今回知りました。フェイ・ダナウェイが主演しています
今回、発見された脚本は使われていないと思いますがキューブリックが映画化しようとしたことは知っていたでしょうし影響は受けているのではないかと思います
原作はオーストラリアの作家シュテファン・ツヴァイクの小説『バーニング・シークレット(燃える秘密)』になります。
ツヴァイクの作品は読んだことはなくて私が知っているのはウィーンを中心に活躍した作家でマックス・オフュルス監督がアメリカで撮った『忘れじの面影』の原作者であるということだけです。
キューブリックの遺作となった『アイズ ワイド シャット』の原作者アナトゥール・シュニッツラー(原作は「夢小説」)もツヴァイクより少し前の世代にはなりますがウィーンを中心に活躍した作家でありオフェルスも『恋愛三昧』、『輪舞』と映画化しています
キューブリックとオフュルスという個性的な二人の映画監督がウィーンで活躍した二人の作家の作品をともに映画化しているのは偶然かとは思いますが面白いと思います。
これまで二人のことを比較したり一緒に考えたことはありませんでしたが二人とも移動撮影が多いという共通点もあります
偶然にしてもとても興味深くてまた途中で挫折するかもしれませんが(今までのもあきらめてはいませんが)この「幻の脚本」に関係する事柄を少しずつ調べて書いていこうと思っています。
※シネフィル、映画ナタリー、http:/kubrick.blog.jp/などを参考にさせていただきました